解説
超音波検査用造影剤(ペルフルブタン)で正しいのはどれか。
1.主に呼気中に排泄される。
正解です。
ペルフルブタンは代謝されにくく、ほとんどが呼気を通じて排泄されます。
2.気泡径は10nm程度である。
誤りです。
実際の気泡径はμmのオーダーです。10nmは小さすぎます。
3.クッパー細胞には取り込まれない。
誤りです。
ペルフルブタンのマイクロバブルは、肝臓のクッパー細胞によって取り込まれることが知られています。
4.腎機能障害のある患者には禁忌である。
誤りです。
腎機能障害はペルフルブタン使用の禁忌条件ではありません。代謝経路が腎臓とは関係ないためです。
5.体重50kgの患者には100mL程度を静注する。
誤りです。
通常、投与量は非常に少量(例: 0.015mL/kg)であり、50kgの患者には約0.75mLが投与されます。
ここがポイント!!
ペルフルブタンは、超音波検査用の造影剤で、商品名として「ソナゾイド(Sonazoid®)」などで知られています。この造影剤は特に肝臓の腫瘤性病変の診断に使用されることが多いです。
| 項目 | 特徴 |
|---|---|
| 主成分 | ペルフルブタン (C4F10) |
| 製剤の形態 | 安定化されたペルフルブタンのマイクロバブルを含む懸濁液 |
| 粒子サイズ | 平均2~3 µm |
| 適応症 | 肝腫瘤性病変の診断 |
| 作用機序 | 血管および肝実質内(クッパー細胞によって取り込まれる)に分布し、超音波で鮮明な造影効果を発揮 |
| 投与方法 | 静脈内投与 |
| 排泄経路 | 呼気として排泄される |
詳しくは、超音波診断用造影剤「ソナゾイド(R)注射用」 をチェックしてみましょう。
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